ニュース

NEWS

【プレスリリース】留学生の就職支援担当者からみた、昨今の就活動向 《アンケート&インタビュー》 ~グローバル人材を地方企業へ!優秀な留学生を採用するためのカギとは~

 ───────────────────────────────────
【アンケート&インタビュー】
留学生の就職支援担当者からみた、昨今の就活動向
~グローバル人材を地方企業へ!優秀な留学生を採用するためのカギとは~
───────────────────────────────────────────────── 

※本記事は、下記よりダウンロードいただけます。
https://ryugakusei.com/whitepaper/18165/

理系外国人留学生の人材紹介を強みとする株式会社オリジネーター(所在地:東京都渋区、代表取締役:長谷部 裕樹)は、外国人留学生の就業意欲や就職活動の現状を把握して課題を明確化するため、学校の就職支援担当者へアンケートおよびインタビューを実施しました。外国人採用を検討する企業の方にも参考にしていただき、日本で働きたい外国人留学生の活躍の場を広げていきたいと考えております。

 

【主なアンケート&インタビュー内容】

【1】外国人留学生の就業意欲・就職活動に関するアンケート
  対象者:学校の就職支援担当者※
  調査期間:2024 年8 月7 日~9 月6 日    回答数:85 名
  ※大学キャリアセンターの職員、就職支援担当の大学教員、専門学校や日本語学校の就職支援担当者など

●留学生の増加に伴い、就職支援窓口の相談件数も増加
在籍する留学生の数は62.4%が前年比で「増えている」と回答し、就職支援窓口の相談件数も50.6%が前年比で「増えている」と回答。

●東京と比較すると、地元企業への就業意欲は低い
留学生の地元企業への就業意欲は、41.7%が東京の企業よりも「低い」、33.3%が東京の企業よりも「高い」と回答。なお、留学生向けの地元企業の求人票数は31.3%が前年比で「増えている」と回答。

●求人条件と留学生の希望がマッチしない
留学生の就職支援に関する悩み・課題で最も多いのが、「求人情報と留学生の希望条件がマッチングしない」(35.7%)で、「企業の留学生採用情報が少ない」(34.1%)も2 番目に多かった。

●語学要件(日本語レベル)の緩和を希望
企業から提供される留学生の選考・採用に関して要望することは、52.9%が「語学要件(日本語レベル)を緩和してほしい」と回答。

【2】地方国立大学の就職支援担当者インタビュー(2024年8月実施)
   山梨大学 国際化推進センター 伊藤孝恵氏

・住み慣れた地元の企業に就職したい留学生が増加傾向
・専門性の高い留学生が、日本で就職したくても就職先がない
・地域の産学官で連携し、地元企業への就職を促進する独自のプログラム
・企業の内外に人の輪が広がっていくことで、留学生が安心して長く働ける環境に

 

【外国人採用・活躍支援の現場から】 株式会社オリジネーター 取締役 専務執行役員 工藤尚美

今回、学校の就職支援担当者へアンケートとインタビューを行ったことで、外国人留学生の就業意欲や、企業の選考・採用に関する課題が浮き彫りになりました。

在籍する留学生の増加に伴い、学校の就職支援窓口の相談件数も増加しています。留学生の地元企業への就業意欲は、東京の企業より低いという回答が多かった一方で、留学生向けの地元企業の求人票数は2 割近くが前年と比べて増えていると回答し、ギャップが見られました。

就職支援の悩み・課題は「求人情報と留学生の希望条件がマッチングしない」と「企業の留学生採用情報が少ない」がともに3 割以上、留学生の選考・採用に関して企業に要望することは、「語学要件(日本語レベル)を緩和してほしい」が半数以上でした。近年は英語で授業や研究を行う英語コースの留学生も増え、企業が求める日本語レベルに届かないことで、就職を諦めてしまうケースも見受けられます。

専門性が高く、優秀な留学生たちを採用するために、選考・採用方法の改善を試みている企業もあります。そういった企業が増えるよう、当社も引き続きサポートしてまいります。

 

【1】外国人留学生の就業意欲・就職活動に関するアンケート
【対象者】学校の就職支援担当者※
                  ※大学キャリアセンターの職員、就職支援担当の大学教員、専門学校や日本語学校の就職支援担当者など
【調査方法】インターネット調査  【調査期間】2024 年8 月7 日~9 月6 日  【有効回答数】85名

 

Q1. 学校の種類 Q2. 学校の所在地
   
Q3. 在籍する外国人留学生の数 [前年比] Q4. 外国人留学生の就職支援窓口の相談件数 [前年比]
62.4%(①+②)が、留学生の数が前年と比べて「増えている」と回答。
また、相談件数も50.6%(①+②)が「増えている」と回答。
 
Q5-1. 外国人留学生の就職活動の開始時期 [前年比] Q5-2. 外国人留学生の就職活動の終了時期 [前年比]
32.9%が、就職活動の開始時期が前年と比べて「早まっている」と回答。
 
   
Q6-1. 外国人留学生の地元企業への就業意欲
(東京の企業と比べて)
Q6-2. 外国人留学生向けの地元企業の求人票数 [前年比]
33.3%(①+②)が東京の企業よりも地元企業への就業意欲が「高い」と回答。一方、「低い」と回答したのは41.7%(③+④)で8.4%の差がついた。留学生向けの地元企業の求人票数は31.3%(①+②)が前年と比べて「増えている」と回答。

 

Q7. 外国人留学生が企業選びの際に優先する項目 [上位3つまで選択可]

「給料」と「専門性のマッチ度」が58.8%で同率1位。次いで、「勤務地」(47.1%)となった。

 

Q8. 外国人留学生の就職支援に関して、学校で取り組んでいること [複数選択]

 「留学生向け就活準備・選考対策講座」(65.9%)と「留学生専用就職支援窓口の設置」(52.9%)は、半数以上の学校が取り組んでいることがわかった。
一方で、「特にない」という回答も16.5%だった。

 

Q9. 外国人留学生の就職支援に関する悩み・課題 [複数選択]


 「求人情報と留学生の希望条件がマッチングしない」(35.7%)が最も多く、次いで「企業の留学生採用情報が少ない」(34.1%)となった。
 また、約3割(30.2%)が「留学生がキャリアセンター/就職支援室に相談に来ない」と回答し、就職支援の前の段階で悩んでいることもわかった。

 

Q10. 企業から提供される、外国人留学生の選考・採用に関して、企業に要望すること [複数選択]


半数以上(52.9%)が、「語学要件(日本語レベル)を緩和してほしい」と回答。
また、「留学生が参加できるインターンシップを増やしてほしい」(49.4%)と「留学生の採用枠を増やしてほしい」(47.1%)も半数近く回答があった。

 

Q11. Q10 の回答について、理由を教えてください [自由回答、一部抜粋]

■語学要件(日本語レベル)を緩和してほしい

・人柄が良く、誠実な留学生が日本語力で不採用になるケースがある。社会に出て、必要に迫られて日本語が伸びていくケースもあるので、そのポテンシャルを見ていただきたい。

・近年、学校では英語での教育を前提に留学生を受け入れているため、卒業時の日本語レベルが、企業が求める十分なレベルに達しておらず、就職を断念するケースも見受けられるため。

■日本人と同じ選考基準ではなく、留学生向けに見直してほしい

・留学生にとって日本特有の風潮、しきたり、文化等はあたり前ではないから。

・留学生の能力が日本語能力の未熟さという点に引っ張られ、正しく評価されていないように感じる。むしろ短期間で新しい言語を身につける努力をした姿勢、能力も今後に繋がるものだと思うので、日本人とは異なる視点で採用してほしい。

■大都市の企業ではなく、地元企業にもっと留学生を採用してほしい

・地方公立大学のため、地元企業への就職が歓迎されるが、地元企業で(日本語のできない)外国人留学生の採用が限られる。

・どうしても都市圏での採用枠が目立つため、地方企業においても受け入れのノウハウを確立して、採用を積極的に行っていただきたい。

■留学生の採用計画や採用実績を明示してほしい

・留学生を積極的に採用しているかどうかが明示されていると、留学生が企業を選びやすいから。

・企業が求める人材、外国人留学生を採用するメリットを知りたい。日本で長く働きたい外国人留学生が多いため、仕事理解が深まることで将来像を描ける。

■新卒一括採用ではなく通年採用を増やしてほしい

・母国などで大学や修士課程を卒業してから日本に来る留学生もいるため、通年採用にしていただけると、彼らの日本留学の時期、日本語学習期間に合わせて就職活動を始められるから。

・留学生は、9月入学の学生が多く、また日本語能力に自信のない学生が多いため、新卒一括採用と日本語要件が一番のネックになっている。

■留学生が参加できるインターンシップを増やしてほしい

・就職後のミスマッチを減らしたいから。インターンシップを経験することで、自分の日本語力を自覚してほしい。

・インターンシップに参加することで、専門的な業務に加えて、日本のビジネス文化や職場環境への適応、コミュニケーションスキルを学ぶことができるから。

・近年、インターンシップ参加が内定に繋がるケースが増えているため。

 

Q12. 留学生の就職活動に関するご意見 [自由回答、一部抜粋]

・日本で働きたいと思う留学生の多くは、途中で夢をあきらめて帰国してしまいます。日本人の代替としてでなく、新たな価値観や能力を持つ人材として、たとえ日本語能力が未熟であっても、本人の(日本語以外での)能力や適性、熱意など、別の視点からも選考して頂けるとありがたいです。

・ある程度の就労経験を積んで留学し、就活時の年齢が高い学生(30代以降)や、妊娠出産直後の学生もいて、様々なライフステージの留学生への対応が必要になってきています。留学生に限らず日本人学生も含めて、多様な就活生に対応できる企業(や大学)の柔軟性が求められていると感じます。

・日本企業における留学生の活躍をもっと大々的に取り扱ってほしいです。活躍している留学生も多くいますが、埋もれています。そういった情報が回れば、より採用が増えていくと思います。

 


 

上記の学校の就職支援担当者にとったアンケート結果から、様々な課題が見えてきました。
そこで、地域の産学官連携で取り組んで課題解決を図っている地方国立大学の山梨大学にインタビューを行い、企業の選考・採用をより良くするヒントを探りました。

【2】地方国立大学の就職支援担当者インタビュー
   山梨大学 国際化推進センター 伊藤孝恵氏

 

■住み慣れた地元の企業に就職したい留学生が増加傾向

山梨大学の国際化推進センターでは、海外の大学への留学支援や学内の国際交流活動、並びに海外からの留学生に対する日本語教育や相談、日本での就職支援などを行っています。

以前は、東京や名古屋など都市部での就職を希望する留学生が多かったのですが、近年は県内希望や勤務地にこだわらない留学生も増えてきました。「住み慣れた環境に友人が多いから」、「自然に囲まれた静かな地方で暮らしたい」といった、人的リソースや自然が豊かな環境での暮らしや働き方を望む声が聞かれます。

本学は理系留学生が多く、留学生は企業選びの条件として「専門性が活かせること」に重点を置く傾向にあります。しかし、高い専門性を有する留学生に、県内企業に関心をもってもらうことの難しさを地方国立大学として感じています。留学生採用に対する実績や積極性、求められる専門性や専門分野での成長性などの企業側の情報開示が少ないことがその要因の一つとして考えられます。

 

■専門性の高い留学生が、日本で就職したくても就職先がない

 留学生の選考・採用に関して企業の方にお願いしたいことは、募集要項に留学生の採用可否や実績を明記していただきたいということです。そうすれば、留学生は、数多くの企業の中から、留学生採用に積極的な企業を選びやすくなります。

また、企業が留学生に求める日本語力が全体的にかなり高いと感じています。近年は、日本語学校を経て、日本語で授業を受けて論文を書く留学生ばかりではありません。英語で研究を進めて、英語で論文を書く「英語コース」を設置する大学院も増え、同コースで学んだ留学生の日本での就職を希望する割合が高まっています。

英語コースの留学生の多くは、就職活動を行う修士 1 年次や博士 2 年次の時点では、企業が求めるN1、 N2 の日本語レベルには到達していませんが、彼らは高い専門性をもち、英語も母国語も堪能です。その高い能力と日本で働く意欲をもつ留学生を、日本人と同じ基準でふるいにかけて落としてしまう採用選考方法は、見直す時期にきているのではと感じています。企業理念の下、同じ方向性を向いて働く人であれば、留学生のもつ特性や価値観、考え方を、企業の活力として積極的に受け入れていただきたいと思います。

 

■地域の産学官で連携し、地元企業への就職を促進する独自のプログラム

 山梨大学国際化推進センターでは、15 年ほど前から留学生の日本での就職支援を行ってきました。当初は、学内のキャリアセンターの協力を得て、留学生対象の就職ガイダンスや就職セミナーを開いていましたが、文部科学省の委託事業「山梨留学生就職促進プログラム」が始まった2022 年12 月以降、日本語教育、キャリア教育、企業理解教育を3 本の柱として、学内だけでなく地域の産学官連携で体系的に留学生の日本での就職支援・相談を行っています。

プログラムには、留学生の日本語力に応じた2 つのトラックが設けられています。そのうち、英語コースの大学院生が参加する「研究駆動トラック」では、企業との共同研究を通じて地域課題を認識し、自身の専門性を活かして活躍できる人材を目指します。渡日前から日本語を学び始め、入学後も英語で研究を進めながら日本語の勉強を継続します。2 年目に入ると、企業との共同研究の中で、日本語や英語でのコミュニケーション力の育成や企業文化理解とともに、自分のキャリアを考えます。

N2 相当以上の日本語力を有する留学生が参加する「イノベーション駆動トラック」では、深い日本文化理解に根ざし、グローバルな視点と豊かな発想力を備えた高度外国人材となることを目指します。ビジネス日本語やビジネスマナーを身につけるほか、主に県内企業を招いてのセミナーや企業見学会を通して、日本の企業文化理解を深めます。

 インターンは、地方の大学生にとって、東京や大阪などの県外企業には通うのが困難なため、オンラインや1DAY の参加になりがちです。しかし、大学のキャリアセンターを介して参加する県内企業の場合は、通いやすく1 週間以上に亘る実践体験型のインターンができるのが魅力です。

また、リュウカツ(オリジネーター社のサービス)から講師を招いて、自己理解やエントリーシートの書き方、SPI 対策などの就職ガイダンスを実施してもらいました。「どの企業を受けたらよいかわからない」といった悩みに対して企業文化セミナーを実施し、セミナーを通してリュウカツに相談した留学生もいました。

 

■企業の内外に人の輪が広がっていくことで、留学生が安心して長く働ける環境に

地域の産学官連携で取り組んだことで、留学生が学外に出るようになりました。以前は、インターンに参加せず、ネットで調べただけでエントリーをしていた留学生が多かったのですが、現在はインターンに参加して、実際に企業を見る大切さを実感しているようです。

大学は留学生が就職するまでの支援を行っていますが、その後の定着も大事だと思っています。県内で就職して活躍する先輩が一人また一人と増えていくことが、後輩たちの就職促進・拡大、定着に繋がっていくと考えています。就職した留学生にとって、企業の内外に、気軽に話せる相手や頼れる先輩や友人、知人といった人の輪が広がっていけば、その企業や地域で安心して長く働ける環境になっていくかもしれません。

※写真1:日本人学生と交流旅行  写真2:ビジネスマナー講座  写真3:企業見学会


 


『リュウカツ®』のサービスについて

■採用支援サービス
https://ryugakusei.com/company/
理系を中心とした多様な優秀層が多く登録する「リュウカツ®」の中から、外国人留学生専門のコンサルタントが最適な人材を紹介。また合同説明会や個社説明会など採用に直結する各種イベントも実施。
■ビジネス日本語研修
https://ryugakusei.com/company/jptraining/
100社以上の受託実績から、企業のニーズと受講者レベルに応じ、多様な研修スタイルと学習内容を提案。日本語でのコミュニケーションを重視したトレーニングが好評。
■活躍支援サービス
https://ryugakusei.com/company/diversity/
外国人社員受け入れ後の定着と活躍を支援するサービス。「異文化相互理解ワークショップ」や「外国人社員受け入れ研修」など、ニーズにあわせて研修内容のカスタマイズが可能。また、「外部メンターサービス」は外国人対応経験が豊富な専任メンターが1on1で悩みごとをヒアリング&アドバイス。外国籍社員採用後の定着・活躍を細やかに支援し、全社員が力を発揮できる環境づくりをサポートします。

『外国人材受入れ事例集』PDF無料配布中!

外国人材の採用・活躍支援を行うオリジネーターの『リュウカツ®』は、当社がサポートした企業の中から、評価制度・育成方法/社内コミュニケーション/日本語能力/文化・マナー・商習慣…など企業と外国人材のお悩み別に 全30事例を紹介する事例集を無料配布しています。

資料名:『外国人材受入れ事例集 ~相互理解とさらなる飛躍のために~』
ダウンロードURL:https://ryugakusei.com/whitepaper/13004


 【会社概要】 株式会社オリジネーター(https://originator.co.jp/

[代表者] 代表取締役 長谷部 裕樹  [設立] 2001年12月  [資本金] 1,000万円
[所在地] 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階
[主な事業内容] 外国人材採用支援事業 『リュウカツ®』https://www.ryugakusei.com/
あああああああ外国人材活躍支援事業(各種研修、定着支援等)
[事業許可] 有料職業紹介事業許可番号 13-ユ-300900  一般労働者派遣事業許可番号 派13-ユ-302460

PAGE TOP