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【プレスリリース】第4回 理系外国人留学生の会社選びとキャリアプラン

【アンケート結果】第4回 理系外国人留学生の会社選びとキャリアプラン

企業選びで重視するのは「給与水準が高い」(48.6%)が過去最高の割合で1位に。

理系人材の売り手市場が続き、理系外国人留学生の意識にも変化が…

理系外国人留学生の人材紹介を強みとする株式会社オリジネーター(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:長谷部 裕樹)は、当社が運営する外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ®』(https://www.ryugakusei.com/)の登録者を対象に、日本での就職に関するアンケートを実施し、調査結果がまとまりましたので発表いたします。今年で4回目となる本調査から、理系外国人留学生のコロナ前とコロナ禍のキャリア指向の変化や日本企業の受け入れ体制への不安などが見えてきました。

調査概要

調査名 『第4回 理系外国人留学生の会社選びとキャリアプランに関するアンケート』
対象者 : 当社が運営する、外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ®』登録者
調査方法: インターネット調査(日本語と英語で調査)
調査期間: 2022年11月  有効回答数: 315名
調査目的: 当社は、2006年より企業向けの外国人材採用支援・留学生を中心とした外国人材就職支援事業を開始。

特に、理系外国人留学生の採用支援を強みとしています。本アンケートは、理系外国人留学生の実態を調査することで正確なニーズを把握するとともに、業界データとして活用していただくことを目的に実施しております。

アンケート結果のポイント

● Q3. 希望の勤務地は、6割超が「都市部」と回答。コロナ前を上回る。
調査開始の2019年から「都市部が良い」の割合が年々減っていましたが、今年は一変し、昨年比13.8pt増の61.9%に。コロナ前の2019年(59.9%)よりも割合が高くなり、初めて6割を超えました。一方、「勤務地にこだわらない」の割合は年々増えていましたが、昨年比12.6pt減の32.7%に。2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響を強く受け、東京などの大都市での勤務にこだわらない層が増加しましたが、コロナ禍3年目となり、その傾向が弱まったようです。また、理系人材の需要が年々高まり、理系学生が売り手市場になる中、日本人だけでなく理系外国人留学生も会社を選べる状況になってきたことも要因のひとつと考えられます。

● Q4. 日本企業に就職する魅力は、「雇用が安定している」が3年連続1位に
日本企業に就職する魅力は、「雇用が安定している」(50.8%)が3年連続1位になりました。一方、2020年に2位だった「給料が高い」は年々減少し、38.7%で4位に。“日本企業は給料が高い”というイメージを持つ理系外国人留学生は減っているようです。日本企業に対するイメージ(Q11,Q12)は、「人材育成に注力している」「新人研修制度が充実」「雇用が安定していて、すぐに解雇になることはない」といったポジティブな回答があった一方、「年功序列で実力がある人でも給料に反映されない」「外国人だと昇進することが難しい」といったネガティブな回答もありました。

● Q5. 企業選びで重視するのは、「給与水準が高い」が過去最高の割合で1位に
就職企業を選ぶ際に重視する点で最も多かったのが、昨年比11.1pt増の「給与水準が高い」(48.6%)で、過去最高の割合に。一方、昨年1位だった「職場環境や社風が合う」(38.4%)は昨年まで増加傾向でしたが、6.2pt減で2位に。「企業の知名度・ブランドイメージ」(28.3%)は昨年4位から3位に上がりました。

● Q6. 日本での就職で不安なことは、“会社側の受け入れ体制”が増加傾向
「外国人だと昇給・昇進できない」が昨年に続き6割近い(58.1%)結果に。2位の「敬語など日本語に自信がない」(42.9%)と15.2%も差がつきました。以前は日本語やビジネスマナーなど“自分自身”に自信がない回答が多い傾向でしたが、今年は昇給昇進などのキャリアパスに加え、女性活躍や宗教への理解など“会社側の体制”に不安を抱いていることがわかりました。国籍問わず優秀な人材を採用しようとする企業が増えている反面、異文化理解の不足やこれまでの硬直的な体制を見直し、受入れ体制をしっかり整えることが重要と言えます。

回答者の属性 『リュウカツ®』登録者の特長である、高学歴で日本語レベルが高い理系留学生が多数

※ 出身地域に含まれる国
・東アジア(中国,韓国,台湾,中国香港,モンゴル,その他)
・東南アジア(インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,その他)
・南アジア(インド,ネパール,スリランカ,バングラデシュ,パキスタン,その他)
・ヨーロッパ・ロシア(イギリス,ドイツ,フランス,スペイン,ロシア,北欧,その他)
・北アメリカ・南アメリカ(アメリカ,カナダ,メキシコ,ブラジル,その他)
・アフリカ(エジプト,エチオピア,その他)
・オセアニア(オーストラリア,ニュージーランド,その他)

Q1.就職したい(現在就職している)業種は?(単一回答)
「IT・情報通信」(34.9%)が調査開始の2019年から4年連続1位に。年々割合が上昇し、2019年と比較すると10.5ptも増加しました。2位の「エネルギー・資源・素材」(14.6%)は2020年から割合が高くなり、引き続き人気の高い業種となりました。3位の「電機・精密」(10.2%)はコロナ前の2019年は2位でしたが、コロナ禍以降は減少しています。

 

Q2.働きたい(現在働いている)職種は?(単一回答)
「研究開発」が昨年比9.4pt減となったものの、4年連続1位に。人気職種の要因は、回答者の約6割(59.0%)が大学院生であることも理由の1つと考えられます。

 

Q3. 勤務地にこだわりはありますか?(単一回答)
「都市部が良い」の割合は年々減っていましたが、今年は一変し、昨年比13.8pt増の61.9%となりました。コロナ前の2019年よりも割合が高くなり、初めて6割を超えました。一方、「勤務地にこだわらない」の割合は年々増えていましたが、昨年比12.6pt減の32.7%に。2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響を強く受け、東京などの大都市での勤務にこだわらない層が増加しましたが、コロナ禍3年目となり、その傾向が弱まったようです。また、理系人材の需要が年々高まり、理系学生が売り手市場になる中、日本人だけでなく理系外国人留学生も会社を選べる状況になってきたことも要因のひとつと考えられます。

 

Q4.日本企業に就職する魅力は?(複数回答)
1位「雇用が安定している」(50.8%)、2位「技術力の高い企業が多い」(43.8%)という結果になりました。「雇用が安定している」は3年連続1位で半数を超えました。一方、2020年に2位だった「給料が高い」は年々減少し、4位(38.7%)に。円安の影響もあり、“日本企業は給料が高い”というイメージを持つ人は減っているようです。なお、「スキルが伸ばせる」(39.4%)、「自分の専門分野が活かせる」(34.3%)は、昨年から大きく減ったものの、2020年と同程度の割合に落ち着きました。

 

Q5.就職企業を選ぶ際に、重視する点は? (3つまで選択可)
1位「給与水準が高い」(48.6%)は昨年比11.1pt増で過去最高の割合となりました。一方、昨年1位だった「職場環境や社風が合う」(38.4%)は昨年まで増加傾向でしたが、6.2pt減で2位に。「企業の知名度・ブランドイメージ」(28.3%)は微増し、昨年4位から3位にランクアップしました。

 

Q6.日本で就職するにあたって、不安なことはありますか?(複数回答)
「外国人だと昇給・昇進できない」が昨年に続き6割近い(58.1%)結果に。2位の「敬語など日本語に自信がない」(42.9%)と15.2%も差がつきました。以前は日本語やビジネスマナーなど“自分自身”に自信がない回答が多い傾向でしたが、今年は昇給昇進などのキャリアパスに加え、女性活躍や宗教への理解など“会社側の体制”に不安を抱いていることがわかりました。

 

Q7. 日本の企業に就職した場合、1社で何年ぐらい働きたいですか?(単一回答)
約1/4(24.8%)が「3年以上5年未満」と回答。「5年以上10年未満」(21.0%)、「10年以上」(19.7%)働きたいと考える理系外国人留学生も約2割いることがわかりました。

 

Q8.日本の企業に就職した場合、どのようなキャリアプランを考えていますか?(単一回答)
「機会があったら転職したい」(35.2%)が昨年から9.2ptも増え、「1つの企業でできるだけ長く勤めたい」(35.2%)と同率1位になりました。理系外国人留学生の中でも、二極化していることがうかがえます。

 

Q9.日本で就職する場合、最も就職したい企業の種類は?(単一回答)
「日系企業」(28.3%)と「外資系企業(母国以外の企業)」(29.2%)と「特にこだわらない」(30.2%)がほぼ同率となりました。

 

Q10.その理由は?(自由記述、抜粋)

●日系企業
・職場環境が安定している
・雇用が安定している
・技術力が高い日本企業が多い
・研修制度、福利厚生が充実
・人を大切にしてくれるイメージがある
・日系企業の研修制度は魅力的で、スキルが十分でなくても、入社後の研修を通じてその業界で活躍できる可能性がある。
●外資系企業(母国の企業)
・給料が高い。
・母国と繋がりがある。
・母国の拠点に転勤する機会があり、文化や宗教の習慣をよく理解してもらえる。
・自国のルールを知っていると同時に、日本側が直面しそうな問題を解決することができるので、双方にとってより有益な存在になれると思う。
●外資系企業(母国以外の企業)
・オープンな職場環境で、外国人として働きやすいと思う。また国際業務と関わる点も魅力的。
・グローバル企業は実力主義が多く、風通しの良い職場だと思う。また、色々な考え方や仕事のやり方の壁にぶつかっても、そこを乗り越えたら、企業も自分もすごく成長できると思う。
・海外に転勤する可能性があり、英語が使える。
・外資系企業なら様々な国籍の人と交流できる。
・外資系企業は給料が良く、英語と日本語のどちらも活かすことができ、自分の能力を最大限に発揮できる。
・実力主義、給料が高い、エンジニアを重視する社風。
・知名度の高い大手グローバル企業だと、母国に帰っても就職しやすいと思う。
●特にこだわらない
・技術を磨いて、日本の建築や仕事の仕組みを学ぶことができれば、どこでも良い。
・文化や宗教の違いを理解し、日本人と外国人の意見を同等に重視し、低賃金で酷使しない会社であれば、どんな会社でも良い。
・自分のスキルを活かせるところなら、どの種類の企業でも良いと思う。
・企業の種類より、就職してどのような働き方・日常生活になるのかが大事だと思う。

 

Q11.日本にある日系企業に対し、(外資系企業に比べて)どのようなポジティブなイメージを持っていますか?
(自由記述、抜粋)

・人材育成に注力している。
・新人研修制度が充実している。
・日本企業の多くは、長期雇用を前提に徹底した社員教育を行っていること。
・日本企業にとって教育は重要であり、プロフェッショナルになるための教育が行われる。
・新入社員に仕事の内容を丁寧に詳しく教えてあげるところが良い。他の海外企業はその点を重視せず、業績だけで判断しているかもしれない。
・社員に対して福利厚生制度が手厚い。
・雇用が安定的、すぐに解雇になることはない。
・終身雇用で長く働ける
・年間賞与、残業代がある。
・モノづくりの職業精神が素敵。
・技術力が高いイメージ。
・近年の日系企業は、外資系企業の雰囲気に近いと思う。
・外国人が日本のビジネスマナーや形式に慣れるよう、機会を提供してくれる。
・日本の企業は仕事の手順が整理されていて、システム全体の円滑な運用に役立っている。
・就業時間内にきちんと仕事をやって、暇つぶしをする人がいない。
・真面目な人が多い、ルールをちゃんと守る。
・規律正しいマナーと安定した職場。
・日本の企業は社内イベントが多いので、仲の良い社員がいると楽しい。

 

Q12.日本にある日系企業に対し、(外資系企業に比べて)どのようなネガティブなイメージを持っていますか?
(自由記述、抜粋)

・外国人だと昇進することが難しいと感じている。
・経験年数で給与が決められ、実力がある社員でもなかなか成長できない。
・昇進の面は実績も重視されていますが、まだまだ年齢に関係していると思う。
・年功序列で、実力ある人でも給料に反映されない。
・ジョブローテーション。
・残業代と昇給基準がわかりにくい。
・勤務時間が非常に厳しく、残業が多いこと。
・残業が多く、仕事環境でストレスがたまりやすいこと。
・仕事が終わっても、上司が帰るまでオフィスにいる傾向がある。
・グローバルな企業が多くない。
・グローバル化や社会の変化に対して、比較的、適応が遅いイメージ。
・プロセスが多く、柔軟性が低い。
・ルールが古く、臨機応変にできない。新しいアイデアが生まれない。
・社内ルール、暗黙のルールが多すぎる。
・外国人に対する差別が少なくない。
・出る杭は打たれるという企業文化。
・女性の活躍の場が少ない。
・上下関係が厳しい、人間関係が複雑すぎる。
・年齢制限、国籍による差別。

 

Q13.企業のインターンシップに参加したいと思いますか?(単一回答)
「ぜひ参加したい」が昨年から10pt減りましたが、それでも8割近く(78.8%)が「参加したい」(28.6%+50.2%)となり、外国人留学生が意欲的に企業にインターンシップに参加したいと思っていることがわかりました。

(Q13「ぜひ参加したい」「興味のある企業があれば参加したい」「まだわからない」と回答した方)
Q14.希望するインターンシップの形式は?(単一回答)
約4割(40.7%)が「どちらでもよい」と回答。「対面形式」(34.7%)と「オンライン形式」(20.1%)では、14.6%の差で「対面形式」の方が多い結果となりました。

(Q13「ぜひ参加したい」「興味のある企業があれば参加したい」「まだわからない」と回答した方)
Q15.インターンシップに参加する場合、何を期待しますか?(複数回答)
「職業体験を通じて、仕事内容を理解すること」が6割超(63.8%)と最も多く、次いで「職場の雰囲気や企業の社風を知ること」(56.0%)となりました。コロナ禍でリアルなイベントが減り、企業との接点が減っている中で、インターンシップを通じて、職場の雰囲気や社風を知ることに期待している様子がうかがえます。

(Q13「あまり参加したくない」「参加したくない」「まだわからない」と回答した方)
Q16.インターンシップに参加したくない理由は?(複数回答)
「忙しくて時間がとれないから」が昨年から11.5ptも増え、約半数(49.3%)が回答しました。

 

Q17.コロナ禍の就職活動で最も役に立った情報は?(複数回答)
「リュウカツ等の就職情報サイト」(56.8%)が最も多い結果となり、求人情報やインターンシップ、説明会、合同就活イベントなど効率よく情報収集できる就職情報サイトを活用していることがうかがえます。また、「友人や就職仲間、先輩」(42.2%)は昨年から7.8pt上昇し、生の声を重視する傾向が強まっていることもわかりました。

 

Q18.コロナ禍の前と後で、就職企業を選ぶ際に意識の変化はありましたか?(複数回答)
「リモートワーク等フレキシブルな働き方を重視するようになった」(24.8%)、「企業の将来性を重視するようになった」(24.4%)「雇用の安定を重視するようになった」(23.2%)の3つがほぼ同率となりました。また、「特にない」(23.8%)も一定数いることがわかりました。

※就職活動中または終了した方のみ回答
Q19.日本の就職活動で、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)を感じたことはありますか?
(自由記述、抜粋)

・いつか母国に戻るから長く働かないだろうと判断された。
・外国人だから、将来は帰国するか転職するなど、長く働いてくれないと思われた。
・外国人は特定の会社に所属せず転職しがちと思われた。
・外国人は英語力が高いと言われた。
・外国人は皆、英語がペラペラだと判断された。
・頭の良さや能力を日本語力で判断された。
・外国人は自由を重視するので、よくルールを破ると言われた。
・外国人は皆、コミュニケーション能力が高いと思われた。
・外国人は礼儀知らずで、マナーが悪いと思われることがある。
・日本語で面接を受けた時に、最後に日本語のレベルを確認すると言われ、いきなり「何時ですか?」と聞かれた。面接はすべて日本語で行われたのに、日本語を正しく話せても、まだ日本語が話せないと思い込んでいるよう。

 

Q20.会社選びやキャリアプランに関して、円安の影響はありますか?(単一回答)
「ある」(34.0%)と「ない」(35.9%)がほぼ同率の結果となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q21.(Q20「ある」と回答した方)具体的にどのような影響がありますか?(自由記述、抜粋)

・母国への仕送り額が2割も減った。理由なく、月給25万から5万引かれたのと同じ感じ。
・ドル換算での年収ダウン。
・給料が低くなった感じがする。
・外資系の方が、給料が高い。
・日系企業と外資系企業の給料ギャップが大きくなる。
・自分の国で働いた方が給料が高くなり、給料面でのメリットがなくなった。
・換算後の給与が自国の基本給より低い場合は、自国での就労を検討する。
・母国より給料が少なくなるので、悩んでいる。
・母国の半導体業界に就職する選択肢が出てくる。
・日本での就職が良いのか、他のオプションも考えるようになった。
・多くの日本企業が海外に投資したがらないので、海外支店に影響が出るかもしれない。
・メーカー系企業の場合、製品の競争力が円安に影響されるかどうか考えるようになった。
・円安に伴って物価が上昇しているが、給料はあんまり変わらない。
・生活コストが高くなった。
・物価が高くて、生活が苦しくなった。
・日本に残って仕事をすることの魅力が薄れている。

 

会社概要

株式会社オリジネーター(https://originator.co.jp/)[代表者] 代表取締役 長谷部 裕樹  [設立] 2001年12月  [資本金] 1,000万円
[所在地] 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階
[主な事業内容] 外国人材採用支援事業『リュウカツ®』https://www.ryugakusei.com/
[事業許可] 有料職業紹介事業許可番号(13-ユ-300900) 労働者派遣事業許可番号(派13-302460)

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